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山の根雪

2021/12/10

今週は低気圧の影響で標高の高い山を中心にかなりの積雪となりました。白く染まった山並みに多くの人が目を奪われたのではないかと想像します。冬景色はなにかと寂しさをもって語られますが、降雪直後はぱっと華やかな雰囲気になります。

これだけ多くの雪が積もれば、標高の高い山岳の中腹より上では根雪となるかもしれません。根雪とは、積もった雪が春まで解けない状態です。気象庁の統計上は長期積雪と呼ばれ、30日以上積雪が継続した状態と定義されています。長期積雪が見られるのは北海道などの寒冷地や北陸のような豪雪地帯で、例年山梨では、とくに積雪の深さを観測している甲府・河口湖の市街地ではあまり一般的ではありません。ただし2014年の大雪の際、河口湖では39日間積雪が継続して観測されていて、まさに長期積雪の状態でした。山梨でも、雪の量が多いシーズンは雪の積もった状態がしばらく続く場合があります。積雪した状態が続くと、朝は極端に冷えやすくなるなど、天候にも影響を与えることがあります。

冬山に登るとき、中途半端に積もっていたり、積もった雪が融けかけたりするよりは、30センチほどしっかり積もっている方がよっぽど歩きやすくて快適です。もっと贅沢なことを言うと、積もってすぐの新雪よりは、気温の低い環境でしばらく寝かせた雪のほうが足も沈まず軽快に歩き回ることができて気に入っています。シーズンの初めと終わりでは、雪山の歩きやすさが全く異なるといっていいでしょう。根雪は春になると樹木の周りから同心円状に融けていき、これを根開きといいます。山の雪は、不思議と根にまつわる言葉が多いようです。